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新自由主義が荒れ狂い、愚かなる既存メディアが大本営発表しかしない現代日本。ややこしく見える問題を根元的な視点で簡単に説明し、あるべき未来の姿を問い続けます!

再度、問う!「再チャレンジ」という言葉の嘘!

2007-04-07 16:08

1.ポーズにしか過ぎない「再チャレンジ」



昨日の削除したコメントに「都に食べさせてもらってて安倍や石原を批判するとは何事だ」などという暴論があった。私は憲法に保証された国民の権利にもとづいて作られた制度によって食べさせてもらっているのであって別に安倍や石原に恩があるわけではない。むしろ彼ら新自由主義者による改革によってもろに痛みを受けているのであり、彼らの目が黒いうちには死んでも死にきれない思いで生きている。

「自己責任」という言葉もまやかしに満ちた言葉であるが「チャレンジ」という言葉は安倍によってまるでトンチンカンに使われているとしか言えない。安倍晋三の頭の中は極めて情緒的にできていて好きなカタカナ英語を厳密に精査することなく自分の勝手なイメージで使っているとしか思えない。ちなみにレジューム(resume)という言葉は「取り戻す」とか「再び始める」という意味であり、名詞だと「回帰」ということだと思う。さすれば「戦後レジュームからの脱却」という言葉は「戦後回帰からの脱却」という意味で「回帰」と「脱却」が重複した文法的に意味の通らない言葉である。それは「インターネットのホームページ」という表現と共通した間違いである。「山の中の山荘」と言っているようなものである。※美爾依さんの日本語の先生としてのご意見をぜひお聞きしたいものです。

アメリカを肯定するわけではないがアメリカにおけるチャレンジという言葉はすなわち起業を意味している。多少のリスクはあってもアメリカンドリームという夢にかけるのがすなわち本来のチャレンジだと思う。日本において起業が失敗した時は経営者が個人保証をしている場合がほとんどで多くの場合において豪邸からあばら屋へと移らざるを得なくなる。そういう意味ではチャレンジには大きなリスクを伴うのだ。対してアメリカでは日本のように身ぐるみ剥がされてしまうようなことはないという。開拓者魂が息づいており、起業を歓迎する社会的な風潮が存在する。それに対して日本では起業に失敗した場合、徹底的に打ちのめされるような社会の風潮がある。自己破産の制度などがあるにも関わらず、自らの命を絶つことで問題を解決しようとするケースが非常に多いのである。こういう起業とそれに伴うリスクを軽減化し、失敗しても再度チャレンジできる仕組みとして「再チャレンジ」という言葉を使うのであれば的を得ていると思う。7年ほど前に私がホームページに書いた文章を紹介しよう。


http://henrry.net/weekly_talking2.htm#enjeruより
アメリカのネットビジネスにおいては起業化のための資金は投資家(エンジェルと呼ばれるようである。)から募るということである。投資家はそのアイディアや起業家の人間性とくに優秀な人材を惹きつけ集める人間的魅力を重視するということである。投資の性格としては非常にリスキーなもので10社のうち大化けする会社が1社でもあれば多い方とのことである。2〜3社のみ元がとれ他は失敗という。事実、シリコンヴァレーの8000社のうち1年で1000社が入れ替わると言う。成功して株が公開されるようになると額面の200倍くらいの値が付くので他のほとんどが失敗でも全体として充分儲かるとのことらしい。もちろん失敗して倒産してしまうと株はただの紙切れと化してしまう。反対に起業家の方はどうかというと先行投資をした分が泡と消えるのみで倒産してもなんら個人的な負債を負わず、個人の資産も守られるとのことである。日本のパターンとの違いに愕然とさせられる。

日本だとたいてい開業資金は国金や銀行などから不動産を担保とした借り入れによって用意される。会社が行き詰まると経営者は只、存続させることをのみ考え、自らの肉体(目玉、腎臓)を担保として所謂、街金から借り入れを繰り返しどうしようもなくなった時点で首をくくるか夜逃げと相成る。賃貸住宅に住んでいた場合はまだ救いがあるが御殿からあばらやに移るケースは多々あり、起業に対する恐れが常につきまとっている。21ケ国を対象とした若者の起業に対する意欲を調べた調査によるとアメリカでは9%が起業予定があるのに対して日本は最下位でアメリカの10分の1の0.9%でしかないという。そしてなんとGDPと起業予定率とのあいだには明らかに比例関係があるとのことである。当然と言えば当然である。アメリカでは同じようなアイディアを持つ起業家がいて片方は倒産経験があり、他方ははじめての起業だとすると投資家たちは迷うことなく、倒産経験がある方を選ぶと言う。日本では社会的な通念として倒産経験=人生の敗者と見られがちである。アメリカはフロンティアスピリットの国でチャレンジすることを歓迎し、失敗にたいして非常に寛大である。この違いこそが昨今の日米の経済格差の大きな原因と思えてならない。



しかし安倍晋三が言う「再チャレンジ」という言葉はそういうことではなく、リストラに遭った人やフリーターから抜けだせない、あるいはワーキングプア、またダブルワーカー、トリプルワーカーなど新自由主義者による改革で犠牲になってしまった人に対して幻想でしかない希望をもたせるための言葉というのがその実態である。さきほど憲法によって保証された権利ということを言ったが同時に国民は働いて税金を納める義務がある。その義務を果たせるために勤労意欲のある人間には率先して仕事を与えることこそ大事な政治の役割なのである。それは決して「チャレンジ」などというものではない。政治家が国民によって選ばれた代表であり、国民のために仕事をしているのであれば国民に仕事を与えることは何より優先して行わなければならないことである。ところが彼らは大多数の国民のことはどうでも良いことなのであってアメリカの恫喝による売国政策でもって多くの国民が中流から下流へと落とされてしまった。「痛みに耐えた」のは下流に落とされた人だけだったのであり、デフレ経済の下、下流に落とされなかった人は逆にこの世の春を謳歌しているのではないか!彼らは選挙対策としてポーズで「再チャレンジ」と言っているのだということをけっして忘れてはならない。

2.新聞報道の嘘を見抜け!



本日4/7(土)の毎日新聞に「ホームレス 4年前より6732人減少」という記事が掲載されていた。今年の1月に実施した調査で自治体職員が公園や河川敷、道路などで暮らす人を概算で調べたとのことである。現在の総数は全国で1万8,564人ということで大阪の4,911人が一番多く、東京の4,213人と続いている。平均年齢は57.5歳で野宿生活5年以上の人が4割を占めるという。その中で就職したいと思っている人は35.9%で前回の49.7%を下回り、自立意欲の落ち込みが見られるという結論で終わっている。朝日新聞の方は「ホームレス27%減 03年比 景気回復で?年齢は上昇」という見出しで公園における減少が10,310人から5,702人とマイナス45%で目立っており、自治体が公園や道路から退去させるのに力を入れた結果と分析し、また景気回復で働き口が増えたとしている。

普通の人がこれを読んだら「よかったね」で終わるのだろう。しかし自らホームレスになってしまった立場からするとこの記事には嘘が多い。ここへ来ていろんな人に話を聞いていてわかったのはホームレスと言ってもブルーシートでテントを貼る定住型のホームレス(中には発電機でテレビ・冷蔵庫・エアコンまで入れている豪の人も居るそうである。)と、そうではなくマクドナルドやインターネットカフェで過ごす非定住型のホームレスとふたとおりがあり、どうも最近その非定住型のホームレスが急増している模様なのだ。またいろんな人の話を聞くとむしろ仕事は減っているし、賃金も減っているとのことで従来型の景気回復の恩恵など誰も享受していないという声が多いのだ。おそらく人知れず死んでいった人も少なからず居るのではないか?
●関連記事「再チャレンジ」という言葉の嘘

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