3月7日日本テレビ放送の「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中」は非常にくだらない番組であったが、如何にも今の権力者が考えていることを後押しするかのような提起であったと思う。共謀罪が再び浮上しつつあるが、今の権力者にとってはテレビや新聞ではほぼ言論統制に成功しているものの、ことネットメディアの中では世界を牛耳る権力者の悪党ぶりが完全に露呈しており、彼らが、自分たちの支配が瓦解することに恐怖を感じていることは容易に想像できる。共謀罪の狙いはそういう真実にフタをし、彼らの支配を揺るぎないものにすることである。テロ対策などいいわけにすぎない。こんな悪法が通ってしまえば、権力に抗する者にとってその牙を抜かれたのに等しいのであり、その状況を覆すことは非常に困難になることは目に見えている。
当然、それを押しつけようとする側も用意周到である。どうも火種になりそうな人間を家庭から、あるいは職場から追放しようとする意図がありありと見受けられる。あたかも教育者のように「教育的見地」を持ち出すわけだが、テレビやゲームにはそれを出さないのに、インターネットだけに「教育的見地」を出すところが如何にもその意図が見え見えなのだ。インターネットなどまったく解っていない層に、インターネットは悪いこと、危険なことという刷り込みを必死で行っているのだ。朝から夜までテレビを見続けている老人はとても多い。テレビとインターネットとの決定的な違いは電源を入れるだけで自動的に番組を上映してくれるテレビに対して、インターネットの場合は意識的に「お気に入り」から選ぶなり、アドレスを入力しないことには何も始まらないということである。片方は受動的と言えるし、他方は能動的である。テリー伊藤がネットをやっているかどうかについては全く興味はないが、まったくネットを知らない人たちに対して「ネットを長時間やると馬鹿になる」などという宣伝をしているのであるから阿呆らしいことこのうえない。私感で言えば、たとえ漢字を忘れるなどというマイナスな点があろうともあらゆることを知ることができ、歴史や社会の真実を知ることができるという事については、私たちは、まさに革命的なメディアを獲得しているのであり、私たちはとても幸運な時代を生きているとさえ思う。インターネット上にアップされたありとあらゆる情報を共有できる豊かさは一昔まえでは想像だにできなかっただろう。ネット環境にある限り、退屈することとはまったく無縁である。よくインターネットによるコミュニケーションをバーチャルと捉える人が居るが、経験がないが故の誤解であると思う。初音ミクを使って歌わせているのはあくまでも血の通った心ある人間なのだ。
最近、この番組以上に有害だと思っているのが同じく日本テレビの「週刊オリラジ経済白書」だ。「実験!人は誰でも1カ月で100万円稼げるか」は、特別な資格も才能もないチロという若手お笑いタレントがさまざまなアルバイトに励む番組なのだが、テレビ朝日の「1ケ月1万円生活」と同じでずばりヤラセそのものである。ロクに睡眠や食事もせずに、良くて時給2000円程度のアルバイトで月に100万円も稼げるのだったら、多くの若者が将来に対して夢を持つどころか、まともな食事とまともな睡眠すら取ることができないなどということはあり得ないだろう。ただそういう立場になく、なんの経験や技術がなくても過去にそこそこ稼げた親の立場からすれば、今でも真面目にさえやれば月に100万円を稼ぐことは夢ではないのだと間違った認識を助長し、新旧の世代間の反目を増幅させる役割を担っているように思う。
他方、格差の広がりの中で、仕事の中で人としての尊厳さえも奪われつつある人たちが自分たちの境遇を打破すべく団結して闘う動きも生まれている。3月4日のテレビ東京の「ガイアの夜明け」は「賃金格差との闘い」というテーマだった。
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview080304.htmlより 【東京・OLたちの乱・・・この給料では暮らせない。普通のOLが組合結成!】
去年、コールセンターの運営会社-KDDIエボルバの契約社員たちが、初めて時給アップなどの待遇改善を求め、「労働組合」を結成した。この会社では現在、新人採用は週5日制、時給1350円で募集されている。一方で、何年も継続勤務し、新人とは業務の量も種類も違う、リーダー格のベテランオペレーターたちも、変わらない時給で働いている。長く働いている人ほど、「経験が賃上げに結びつかない」と不満が募っている。仕事は厳しく評価され、ミスするとすぐさま時給ダウンに。年収にして200万円ほど。都内で一人暮らしを続けるには、部屋代、光熱費、食事を極端に切り詰めないとやっていけないのが現状だ。
給料が上がらない現状を変えるにはどうすればいいのか?労働組合を作って会社と交渉しようと考えたのが、勤務7年目の谷岡典子さん。一人で組合を作り、ミクシーなどで仲間を募った結果、200名のオペレーターのうち、27名の女性が入会した。
ビデオで録画してみたのだがこの人は夜の11時から朝の7時まで週4日働いている。しかも「英会話」という特殊技能を使う仕事であるにも関わらず、この給料なのだ。おまけに交通費さえ自腹だというから驚きだ。高度成長期には英語の通訳はアルバイトとしては最高水準だったという。それが今や学生アルバイト並の賃金に落とし込められいるのだ。貧困は決して自己責任の問題ではない。その原因はアメリカに対する売国政策であり、一部の金持ちに対する優遇政策なのだ。
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