1.ガザ地区で起こっていること
イスラエルにとってアメリカとは会社で言えば大株主のような存在だろう。そうだとすればイスラエルとアメリカはほとんど一心同体と言えると思う。「アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名運動」から時系列を追って何が起こっているかをまとめてみよう。
・イスラエル軍は、6月28日未明、ガザ地区の発電所と中部の幹線道路橋梁をF−16による空爆で破壊しガザ地区南部に侵攻した。この発電所はガザ唯一のものであり、この道路も北部と南部を結ぶ唯一の幹線道路である。イスラエルはパレスチナ人民の生活破壊から、今回の侵攻を開始したのである。
・29日には、北部からも侵攻すると同時に、西岸地区でハマスの自治政府閣僚と評議会議員を数十名拘束した。拘束者は30数名とも80数名とも言われており、何が真実なのか、まだ分からない。いずれにしても、パレスチナ人民が正当な民主選挙で選んだハマスの評議会議員を、武力にものを言わせて拉致したのである。
Wikipediaでハマスを調べておこう。
ハマースは、パレスチナのイスラム主義団体で、パレスチナ解放運動の諸派のうちいわゆるイスラム原理主義の代表的な組織である。1957年にパレスチナにおけるムスリム同胞団の闘争組織としてアフマド・ヤースィーンによって創設された。日本の報道などでは「ハマス」と呼ばれる事が多い。
・さらにイスラエル軍は7月2日、ガザの自治政府首相府をヘリコプターで爆撃、建物を破壊した。その前30日には、内務省庁舎など20カ所以上を空爆したばかりだ。イスラエル首相オルメルトは、ハマスのハニヤ首相を殺害しようとしたのである。
・イスラエル軍の今回の軍事行動の最終的狙いは、イスラエルに屈服せず、奴隷となることを拒否するハマス主導のパレスチナ自治政府を軍事力で崩壊させることである。今回の軍事侵攻は、イスラエル軍がいつでも好き勝手に人口140万人のパレスチナ人の生活と命をもてあそぶことができるということ、そしてイスラエルは実際にそういう暴挙をやりたいときにはいとも簡単に行うのだということを、白日の下に示したのである。
・イスラエル軍は、ガザ地区の唯一の発電所を破壊した。電力供給の停止はドミノ的に深刻な影響を及ぼしている。ざっと、報道されたものだけでも、以下のような生活破壊状態が現出している。ガザ地区の人口は約140万人、この人々の命と生活全般が危機に瀕しているのである。
・マス・メディアの今回の報道をよく見て欲しい。必ず修飾語が付いていることに気が付くだろう。「パレスチナ武装組織によるイスラエル軍兵士拉致事件を受け侵攻した・・・」「パレスチナ武装勢力に拉致された兵士救出のため侵攻中の・・・」「イスラエル軍は拉致された兵士の救出を侵攻の目的としており・・・」と。明らかな“刷り込み”である。パレスチナ武装勢力が、イスラエル軍兵士を拉致したから、今回の侵攻が起こったのだと言わんばかりだ。
・米国の経済的支援、政治的軍事的支援を受け、頭の先から足のつま先まで近代兵器で武装し、絶えず口実を付けては侵略・破壊・殺戮を歯止めなくやり続けている。他方は、少年や若者が石で戦車に立ち向かい、武装抵抗も限られたもので銃くらいしかない。このような圧倒的な彼我の兵力差を前にして、パレスチナ人民の側は、やむにやまれぬ感情の発露として、自爆テロを含むさまざまな手段で「報復」しないではいられない状況となる。今回の兵士の拉致もこのような彼我の兵力差と抑えきれない怒りの表現として出てきた戦術に他ならない。
・それだけではない。拉致が近代兵器による侵略や破壊や殺戮行為よりひどいものだと言うなら、なぜ、マス・メディアは、イスラエル自身が9800人もの無実のパレスチナ人政治囚を不当に拉致・拘束し収監していることを問題にしないのか。「二重基準」も甚だしい。しかも、少なくともこの政治囚には335人の子どもたちが含まれており、政治囚は、逮捕後、獄中で虐待・拷問・虐殺にさらされているのだ。1人のイスラエル人は報道に値するが、9800人のパレスチナ人は報道に値しないと主張しているに等しい。
2.レバノンで起こっていること
・イスラエル軍は16日、首都ベイルートの主要施設に対して100箇所を越える集中的な空爆を行なった。レバノン南部住民に対して「2時間以内」の避難を求める警告声明を発表して、軍事侵略をいっそうエスカレートさせた。これまでの主要施設から市街地全体への全面的な攻撃拡大の危険性が出はじめている。ベイルートでは、発電施設が破壊され、人々は電気や水、食料を欠き、主要道路や橋が破壊されたもとで残された避難経路に人々が列をなすなど破滅的な事態に陥ろうとしている。
・19日には、地上部隊の一部がレバノン南部に侵攻し大規模攻撃を加えた。これが本格的な地上攻撃か、一時的な地上攻撃かはだ分からない。しかし、戦火は広がる一方である。
・イスラエルの攻撃は甚大な被害と犠牲をもたらしている。15日には、避難中の市民の一群を空爆し、20人を一挙に殺害した。数家族で一緒に小型バスで南部の村から退避する途中で、ほとんどが子どもだった。レバノン側の犠牲者数は18日にはすでに285人を超えている。また、避難民は50万人規模に達している。
・ブッシュ大統領は、レバノンのシニオラ首相による、イスラエルの攻撃中止を求める要請をあからさまに拒否した。ブッシュは、「イスラエルが中東での自衛の権利を持っている」と語り、現に大規模な空爆と破壊・殺戮の渦中にあるレバノン首相に対して直接、イスラエルの残虐行為を「自衛権」として支持することを伝えたのだ。イスラエルの「自衛権」を支持する発言はサミットでも再三強調し、イスラエルの攻撃にお墨付きを与え続けた。
どうもブッシュや小泉は言葉を滅茶苦茶に使うという点ではまったく同類である。攻撃権や侵略権なんてものが認められないからその代わりに自衛権なんて言っているにすぎない。
・今年1月のパレスチナでのハマスの圧勝がイスラエルに対して大きな衝撃を与えたように、2005年4月のレバノンの総選挙は大きな衝撃を与えた。ヒズボラが議会で14議席を獲得し閣僚を2人輩出、イスラエルに対する抵抗闘争がレバノン人民の支持を受け、政治的な躍進を遂げたのである。以来1年以上にわたって、ヒズボラは、「レバノン人の捕虜の釈放」をイスラエルに要求してきた。しかし、イスラエル側はこれを無視してきただけでなく挑発を繰り返してきた。そして、ガザ同様レバノンに対する大規模攻撃の機会を執拗に狙ってきたのである。「イスラエル兵の拉致」は、イスラエル国境でのヒズボラとイスラエル軍との交戦の中で起こった口実に過ぎない。
再度、Wikipediaでヒズボラを見ておこう。
1982年結成。急進的シーア派組織で、イラン型のイスラム共和国をレバノンに建国し、非イスラム的影響その地域から除くことを運動の中心とする。反欧米・反イスラエルの傾向が強い。イランとシリアが組織を支援してるといわれており、特にイランは組織設立時の関与(組織結成はイラン革命防衛隊によるものといわれている)や武器供給などヒズボラと密接に結びつき、一部のテロはイランの指示によるものとされている。
急進的という言葉には過激派だとかテロリストなどというニュアンスが隠されていることを見逃してはならない。こういう装飾符をつけることで知らない間に悪者というイメージ付けがされているのだ。
・米国=イスラエルの冒険主義は必ず破綻する。文字通り侵略に次ぐ侵略、歯止めのない戦火の拡大、イランやシリアへの戦争挑発−−次第にイスラエルは国際的な孤立に追い込まれようとしている。残忍極まりないイスラエルへの支持は、ますますブッシュだけになってきている。
まだまだイスラエルの蛮行は数多いのだが極めつけのニュースが入ってきた。
【ベイルート26日共同】ロイター通信によると、イスラエル軍が25日、レバノン南部の国境地帯ヒアムにある国連レバノン暫定軍(UNIFIL)基地を空爆し、少なくとも要員4人が死亡した。レバノン治安当局筋が明らかにした。 UNIFIL報道官も空爆で負傷者が出たことを認めたが、死者についてはコメントを避けている。イスラエル軍は24日にも、UNIFIL陣地を戦車で砲撃し、ガーナ兵士4人が負傷した。UNIFILは1978年からレバノン南部のイスラエル国境地帯に駐留。現在約2000人の態勢で、実際の停戦監視能力は持っておらず、米国やイスラエルは、イスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの武装解除などが可能な国際部隊の派遣を求めている。
まさに蛮行ここにきわめりというところか?信じられない行為である。緊急募金はパレスチナ子どものキャンペーンで実施中です。 「ピリカラ納豆・甘納豆」の「レバノンを助けて」で紹介されているページです。これこそが戦争の実態です。ネットウヨ諸君はこれでも捏造というのでしょうか?覚悟して見てください。 http://fromisraeltolebanon.info/ 文字をたくさん読むより何よりも写真の一枚、一枚がその非道さを表しています。 イスラエルでの反戦でもの様子です。STOP THE MAD WAR!まさに言い得てます!
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