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共産主義について

1968p8.jpg「世に倦む日日」の創価学会に対する提案、及び共産党に対する党名変更に対する提案を読んで感じたことを書きたい。ふたつに共通する視点は、新自由主義と弱者の利害は相反するものなのでとりあえず反新自由主義の立場で広く共闘を呼びかけている点である。対米従属を断ち切るという点では本来的な右翼勢力とも共闘することが大切だと提案されている。極めて戦略的な視点だと考えます。それぞれの勢力が自らの城に立て籠もっていても個別に撃破されかねない現状を考えれば、それぞれが城から出、大同団結することが必須であると考えます。

カッシーニの書いていることは理解できますが、残念なことに「共産主義」という言葉に一般人が抱くイメージは限りなくネガティブなものがあるのだということを理解して欲しいと思います。私自身、35年も前の高校生の頃、若き日のマルクスの著作を読みあさり、その人類愛と正義感に溢れた論旨に大いに感動したことがあります。しかし、そのマルクスの想いを裏切る、歴史の展開があったのが事実です。ソ連において中国において北朝鮮において気の遠くなるような虐殺がマルクス・レーニン主義の名のもとになされた歴史的事実はぬぐいようがありません。

日本においても共産党のみならず、新左翼の流れから赤軍によるリンチ事件などが起こっており、共産主義=血・粛正という擦り込みが多くの国民に浸透していることは今のところくつがえしようがありません。

単なる名前のもたらすイメージで敬遠されてしまうのはとても残念なことです。それに対して「改悪」を「改革」と叫ぶ政府がますます支持されてしまいます。「障害者自立促進法」などという「福祉切り捨て」を意図した法が、同じく「人権擁護法案」という名の「人権侵害法案」が、まったく反対の名前を装い国民を騙している現状にどうして打ち勝つか、そのことを考えて欲しいと思います。

マルクスの時代には今日のような深刻な環境問題はなかったと思います。今われわれの時代に問われていることは「対米従属」から独立すべきであることは大前提として「国益」より「地球益」を優先して考える姿勢が大事であると考えます。もう右や左などという時代ではないのではないでしょうか?民主党の中には右も左も存在します。今はほとんど右に舵取りされ、与党化してしまっています。

この息のつまる翼賛体制の中で過去のイデオロギーにしがみつくことが有効なのでしょうか?それより反翼賛体制を掲げて大同団結することは現政権がもっとも恐れることであり、多くの国民の支持を得ることができると思うのです。現与党に投票した人の多くはメディアによる世論の操作とか言論統制が行われているなどと夢にも思っていない人たちなのです。ましてや日本が独立国ではないなどと考えたこともない人たちなのです。そんなことと自分の生活は関係ないと平気で思っていられる人たちなのです。

3S政策の歴史はもう100年も経過しています。私自身、thessalonikeが紹介していたエーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」を35年ぶりに読み返してみて「頭が悪くなったのか?」と感じざるを得ませんでした。今の3S政策の技術は100年前のそれとは比べようもないほど進んでいることが想像できます。ちまたに溢れる音楽・映像・食べ物etcあらゆるものが人間から思考力を奪っているのです。

60年安保において国会議事堂を多くの学生・労働者が取り囲みました。私はまだ小学生でしたが「安保反対」ごっこをやっていました。当時の学生は自分たちの頭でいろんなことを考えることができたようです。それから5年くらい経った頃、横浜国立大学の学生で中核派の奥浩平は早稲田大学の学生で革マル派に属した彼女との隔たりに悩み死を選びます。「青春の墓標」という遺文の中に彼の葛藤が書かれています。それを読んだ頃は高校生だったのであまり理解できませんでした。多分、今読んでも理解できないように思います。それくらい当時の若者は考える力を持っていたのです。思考力を奪われ「本気そうだから投票した」などという次元とは遙かに違っていたのです。

原点を大事にすることは大切なことです。しかし、そのことによって多くの大衆に敬遠されるのは得策ではありません。それぞれの原点はかつての自民党のように派閥の中で大事にすればよいことではないでしょうか?

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コメント

テサロニケさんに対して疑念を払拭できない理由を端的に言えば、右派に対して「中韓をひはんするのはやめよう」という一点しか提言しないような甘い評価しかしないのに、どうして共産党に対してだけあれだけ厳しい論争的批判を行うのだろうか、ということです。

左右共闘というけれど、右にぬるく、左に酷すぎですよ。。。

まあ、もしかしたらテサロニケさんの中には昔の民青にゲバルトでも仕掛けられた古く染み付いた怨念でも残ってるのかもしれませんが。


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大阪府守口市出身 東京生活10年を経て
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